まいど。らっちです。
こんな大変な状況ではありますが、来る6月1日から、北神急行電鉄(谷上~新神戸間全線)が市営化し、神戸市営地下鉄西神・山手線と一体化して運用されることが決まりました。今回はそれについて書いていきます。
まずはこの背後にある状況についてです。
神戸市の人口は、2011年の154万人をピークに減少を続けています。そして、その影響が最も大きいのが、北神急行や神戸電鉄が主に通っている「北区」なのです。なぜこの地域の人口が減少しているのか。その原因には大きく2種類あります。
1つめの要因は、「大阪から遠すぎる」ことです。確かに、神戸市北区は神戸市内にはあります。しかし、神戸市の中心部である三宮から神戸市北区の中で多くの人が住んでいる鈴蘭台や岡場といった地区までは電車で30分ほどかかり、しかもそこまで行くのに必ず乗り換えが必要になるため、決して立地が良いとはいえないのです。これらの場所から大阪の梅田や難波までは、乗り換え時間を入れると1時間以上かかるため、これらの土地を敬遠する人が多くいるのです。
そして2つめは、「電車代が高い」ことにあります。北神急行は谷上~新神戸間7.5km1区間のみという短い路線ですが、その運賃は370円とゲロ吐くくらい高いのが現状です。(ちなみにぼくの最寄りの路線は7.5kmで440円ですが\(^o^)/)しかも、それに加えて新神戸からの地下鉄代が加算されるため、先ほどあげた岡場駅から神戸市の中心部である三宮までの運賃は30分ほどの乗車、距離にして18.4kmであるにも関わらず950円もします。ここからさらに大阪までの運賃が加えられるとなると…あとはもうお分かりですね。ちなみにJRでこの距離を乗ると330円。神戸市のような都市部では310円で乗れてしまいます。この運賃の高さ、お分かりいただけると思います。
この現状を重く見た神戸市が、「立地はどうにもならねぇから、運賃を値下げして少しでも人口減少を防ごう。あわよくば人口増加…ウヒョー」というもくろみで行うのが今回の市営化を行う背景になります。
→北神急行の区間も神戸市営地下鉄の運賃が適用されるようになります。
上が、神戸市が配っているチラシです。このチラシでは「谷上~三宮間 550円→280円」と書いてあります。この運賃は、370+210-30(乗継割引)=550円だったのが、市営地下鉄の運賃のみになって280円になるよー というものです。これを見るとずいぶん安く見えます。しかし、谷上~新神戸間のみを使う場合、従来の運賃が370円だったのに対し、移行後の運賃が280円となり、90円の割引に留まることから、そんなに安くならない…ようです。