まいど。らっちです。
先日、JR西日本が新たに運転する寝台特急、「WEST EXPRESS 銀河」が、9月11日から正式に運行を開始することが発表されました。
「庶民が楽しめる、気軽に乗れる寝台列車の復活」ということで鉄道ファンから大いに歓迎されたこの列車を、今回は徹底的に解説していこうと思います。
追記)9月16日、実際に乗ってきました。そのときのレビューはコチラからどうぞ。
WEST EXPRESS 銀河とは?
WEST EXPRESS 銀河は、「気軽に鉄道の旅を楽しめる列車」としてつくられた、新しい旅を提供してくれる列車です。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードとして掲げており、「多様性」の例として、女性専用席を設ける、普通の座席と寝台とを混合して連結している、といった点が、「カジュアル」の例として、寝台料金を徴収しない、グリーン車と普通車の双方を設置している、といった点が、「くつろぎ」の例として、フリースペースを多く設置する、落ち着いた空間を作る、といった点があります。これらについて、詳しくは「車内設備は??」のところでご紹介します。
どこを走るの??
2020年8月18日現在、2020年9月から11月の間、京都・大阪~出雲市間で運転されることが決定しています。
(下りは京都⇒出雲市間、上りは出雲市⇒大阪間で運転)
また、「2020年12月~2021年3月は、関西~山陽方面(大阪~下関間)を昼行特急列車として運航予定」と書いてありますが、これについてはまだ未確定事項が多く、「運転されるらしいぞ」くらいの認識で大丈夫です。
現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、日本旅行を通じての「ツアー商品」のみの販売となっており、JRのみどりの窓口では買えません。これがいつまで続くかは未定ですが、早く普通に買えるようになってほしいですね。
車内設備は??
ここからは、WEST EXPRESS 銀河の車内設備についてご案内します。
1号車
・グリーン車指定席 ファーストシート
1つのボックスに、向かい合う2席を配置した座席です。昼行の場合2名定員ですが、夜行の場合、「やや広めのベッド」を構成するようになります。そのため、夜行で運転する際は定員が1名になります。
・グリーン車利用者専用ラウンジ
1号車の先頭部分には、グリーン車を利用する人のみが使えるラウンジがあります。しかし、写真が一切公開されていないため、その全貌は分かりません・・・。
2号車(女性専用車)
2号車は、すべての座席・寝台が女性専用となります。ただし、男性の通り抜けは可能です。「1号車に乗ってしまうと、そこから動けない」といったことはありません。そこはご安心下さい。
・リクライニングシート(女性専用)
夜行バスや特急列車にありがちな、アレです(笑)。といっても、普通の特急列車と比べても足元の間隔がとても広くなっており、「普通車なのにグリーン車なみ」と言われています(笑)昼行列車で行く場合、こちらを検討するのも良いと思います。
・クシェット(女性専用)
むかし「B寝台」と呼ばれたもので、雑魚寝シートです。どちらかというと夜行向きのシートだといえます。寝相が悪い人は絶対下段に行け!!落ちるぞ!!!
3号車
・フリースペース 明星
まるでバーカウンターかと見間違えるような、落ち着いた雰囲気のフリースペースです。「読書」での利用を想定しているようですが、鉄道マニアたちがひたすら語る場所になりそうですね(笑)
・リクライニングシート
2号車のものと同じです。普通の特急列車と比べても足元の間隔がとても広くなっており、「普通車なのにグリーン車なみ」と言われています(笑)昼行列車で行く場合、こちらを検討するのも良いと思います。
ベンチシートと呼ばれる、マットレスに近いシートが置かれた個室です。3名以上での利用を想定しており、2名以下では利用することができません。また、2部屋ありますが、夜行列車として運転されるときは1組のみの利用となり、「2部屋を3~4人で利用する」という形をとることになります。
4号車
・フリースペース「遊星」
なんと、4号車は1両まるごとフリースペースとなっています。1両すべてがフリースペースとなっていることもあり、かなりの人数を収容できます(新型コロナウイルスの影響で、ある程度席は制限されると思いますが)。また、一部の席には「盤面」が印字されており、駒を持ってくることでボードゲームがプレイできるようになっているようです。正直、これいるか?と思ってしまいますが(笑)、これも一つの芸なのでしょう。これはこれで面白いとは思います。必要かどうかは別問題ですが。
5号車
・クシェット
2号車のものと同じものです。こちらは2階建てのものだけでなく、車いす対応の「1階建てベッドが2つ並んだ」スペースもあります。もはや普通の部屋にしか見えませんね(笑)
6号車
・プレミアルーム
完全なプライベート空間を確保できる、まるで小さなホテルのような部屋です。窓に対してななめにイスを設置することで、景色を楽しめるようになっています。また、部屋自体が台形になっているため、それほど部屋が広くない(というより、狭い)にも関わらず、足を伸ばせるようになっています。
・フリースペース「彗星」
乗務員室のすぐとなりにあるフリースペースです。写真を見てもわかるのですが、とにかく狭い(笑)。「使えるスペース」にはならなそうです・・・。
料金は??
先ほども書いた通り、2020年8月18日現在、WEST EXPRESS 銀河は「日本旅行のツアー商品」を通じてのみ、乗車することができます。そのため、乗車するためには、日本銀行のホームページから予約を行い、抽選に当たる必要があります。
そして、その倍率が異常に高いそうです・・・。
ウエストエクスプレス銀河の当選ツイート1つしかなくて草
もう初日誰もあたってないんじゃない????
— Kagayaki (@Kagayaki0115) August 15, 2020
ウエストエクスプレス銀河の1番列車の抽選を逃してしまった……
まぁ倍率高いんだろうなぁ— ソアラ (@yoshinobu_humon) August 11, 2020
しかし、当たり前ですが、乗りたいなら抽選に申し込むしかありません。
立ちはだかる壁はキツいものがありますが、まずとりあえず申し込むこと。これが乗車への近道です!!
まとめ 庶民が楽しめる寝台列車、復活なるか
いかがでしたでしょうか。今回は、JR西日本が新たに運転する寝台特急電車、「WEST EXPRESS 銀河」について解説しました。
かつて日本に多く存在した、「ブルートレイン」と呼ばれる寝台列車は2015年のダイヤ改正を持って全廃され、「寝台特急」と呼ばれる電車も残すところ「サンライズ・瀬戸」の1本のみとなっており、日本における夜行列車は衰退の一途をたどっています。
その一方、「ななつ星in九州」「トランスイート四季島」「トワイライトエクスプレス瑞風」といった、いわゆる「クルーズトレイン」というものが多く登場してきています。しかし、これらは1回の乗車に30万円、40万円といった値段がかかることも珍しくなく、庶民には気軽に手の出すことのできない乗り物となっているのが現実です。
そんな中、今回登場した「WEST EXPRESS 銀河」は、料金もそれほど高くなく、ぼくたち庶民にも比較的手をだしやすい列車となっています!!
この列車が、「庶民にも手が届く」寝台特急を復活させる呼び水となるのか、目が離せません!!
それでは。今日も良い一日になりますように。
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